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【知ってた?新そばの収穫時期】年2回ある「新そばが出回る時期と有名な産地について」

そばのイメージ ニュース

「新そば(蕎麦)の季節っていつ?」と聞かれれば、一般的には「秋」というイメージを持っている人がほとんどだろう?

吾輩もそう思っている人の1人である。

しかし、「新そば」は、通常の「そば」と何が違うのだろうか?

「そば」は、時期や産地によって違いがあり、「新そば」の中にも「夏そば(夏新)」「秋そば(秋新)」があるのだそう。

ここでは、そんな「新そば」の疑問や、そばの歴史、また、有名なそば処について見ていきたい。

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「新そば」とは?

「新そば」とは、その年に収穫されたばかりのそばのことで、「そば」が収穫されてからおおよそ、1~2ヶ月で提供される「そば」「新そば」と呼ぶそう。

一般的に「新そば」と呼ばれるのは、秋(主に10~12月)に収穫されたものだが、近年は栽培形態も変わり、春(主に5~6月)夏(主に6~8月)に収穫した「新そば」も存在するのだそう。

「そば」の成長は意外と早く、「播種(種をまくこと)」後、約1週間ほどで発芽し、その後、約16日~19日ほどで開花し始め、約1ヶ月間、花を咲かせる。

その後、「播種(種をまくこと)」から約65~90日ほどで収穫することが出来るようになる。

『夏新』『秋新』

春に収穫したものを「春新」、夏に収穫したものを「夏新」、そしてそれに対比して秋に収穫したものを「秋新」として分ける場合もあるとのこと。

『夏新』(春まき)
4月下旬から5月下旬に種をまいて、7月下旬から8月上旬までに収穫するもの
『秋新』(夏まき)
6月上旬から9月中旬に種をまいて、8月下旬から12月下旬までに収穫するもの

多くの場合、「そば」秋(10~12月)に収穫されるのだが、北海道から沖縄まで南北に長い日本では、気候の違いがあるので、産地によって少しずつ収穫時期が違ってくるとのこと。

例えば、北海道では早いところで8月の終わり頃から収穫できるし、九州や沖縄では遅いところで1月の終わり頃まで収穫できるということで、日本全国の産地を北から南へ食べ歩きすると、1年の半分近く「新そば」を楽しむことが可能になる。

さらに「そば」には、品種として「夏型」と「秋型」があるとのことで、栽培方法の工夫により、今ではかなりの長期間、「新そば」を味わうことができる。

「新そば」と通常の「そば」の違い

収穫された「そばの実」は、かつては、低温保存の技術がなかったため、保管が難しく、気温、湿度、紫外線などで劣化しやすかった。

常温で保存していると、春を過ぎたころから主に甘皮の部分が酸化し、埃っぽいような匂いを発するようになり、色も黒っぽくなるのだそう。

こんな蕎麦を挽いた粉で「そば」を打っても、もちろん美味しくはなく、昔は、夏を超えた蕎麦など「犬も食わない」などとひどい言われ方をしたそう。

それだけに「そば好き」の人達は、首を長くして「新そば」を待ったのだとか。

しかし、現在では「玄蕎麦(げんそば)」いわゆる「収穫されたままの殻つきのそばの実のことを指し、黒い殻(外皮)をかぶったままのそばの実のことで「玄」(げん)とは「黒色」という意味の言葉」は、収穫後保冷庫の中で低温保存されるため、「玄蕎麦(げんそば)」劣化することなく、熟成が進み、時間とともに「そば」は香ばしく、味が深くなるのだという。

収穫後一年経った「そば」の深い旨味と香りの素晴らしさは、体験してみる価値がありそうだ。

美味しいそばの条件

しかし、「そば」が美味しくなるには条件があって、「そば」の成熟期に「昼夜の寒暖差が10℃程度」と大きく、「日中の気温も25℃程度」で高くなり過ぎない場所で栽培されたものがよいとされているので、産地はある程度限られた地域になるということ。


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「そば」の歴史

「そば」は、日本人にとってとても馴染み深い食べ物で、なかでも「手打ち蕎麦」は、日本を代表する伝統的な食文化の1つであることは間違いない。

最近の「そば」の世界では、伝統的な製法や地域ごとの特色を守りつつも、新しいアイデアや技術を取り入れ、多様な変化が見られるという。

これには、「そば」の栽培方法、加工技術、提供方法、健康志向の食材としての進化など、さまざまな側面での開発が含まれているが、「そば」は、日本人のこだわりを象徴する食べ物だと言っていいだろう。

まさに、日本人のソウルフードの一つと言ってもいい「そば」は、いつ頃から食べられていたのか探ってみよう。

1. 古代(縄文時代から平安時代)

栽培の始まりと特徴:

  • 縄文時代(紀元前10,000年頃 – 紀元前300年頃)
    日本での「そば」の起源は、縄文時代にまでさかのぼるという。この時期には、野生の「そば」が日本列島に存在していたことが知られているそうだが、当時は主に狩猟採集生活であり、「そば」の栽培が行われていたわけではないという。
  • 弥生時代(紀元前300年頃 – 紀元後300年頃)
    この時期に稲作とともに農業が始まると、「そば」も栽培され始めた可能性が指摘されている。弥生時代の遺跡からは「そば」の花粉が検出されており、「そば」が少量ながらも栽培されていた可能性が高いと考えられているそう。
  • 奈良時代から平安時代(710年 – 1185年)
    中国から伝わった農業技術と共に、「そば」の栽培も本格化してくる。この時期には、「そば粉」を使った料理(そばがき)が食されており、『延喜式』(927年)には、朝廷に献上される食物として「そば」の記載があるという。

具体例:

  • 奈良時代の仏教寺院では、「そばがき」が食べられていたという記録があるそう。これは、寺院の精進料理としての役割を果たしていたと考えられるとのこと。

『そばがき』とは

そばがきとは、そば粉に湯を加えて練り混ぜ作る団子状の食べ物です。基本はそば粉100%で作られ、普段食べるそばよりも香りや風味を感じやすいのが特徴で、お酒のつまみとしても人気がある食べ物です。

引用元:DELISH KITCHEN  「そばがき」とはどんな食べ物?味や特徴・歴史についても解説

2. 中世(鎌倉時代から安土桃山時代)

栽培の普及と特徴:

  • 鎌倉時代(1185年 – 1333年)から室町時代(1336年 – 1573年)
    鎌倉時代になると、「そば」の栽培はさらに普及し、この時期、「そば」「救荒作物」(きゅうこうさくもつ)として重宝されたそう。つまり、冷涼な気候や貧しい土地でも栽培可能なため、他の作物が不作の年にはそばが重要な食料源となったという。
  • 戦国時代(1467年 – 1615年)
    戦国時代には、「そば」は兵糧(ひょうろう)としても重視されたとのこと。「そば粉」は保存が効き、水で練って「そばがき」や「団子」にして食べられるため、戦国大名の軍隊で重要な食料とされたとのこと。

具体例:

  • 戦国大名の武田信玄が、戦時の兵糧(ひょうろう)として「そば」を利用していた記録があるとのこと。甲斐国(現在の山梨県)では、寒冷な気候に適した「そば」が広く栽培され、信玄餅など「そば」を使った兵糧(ひょうろう)が考案されたという。

3. 近世(江戸時代)

都市部での広まりと特徴:

  • 江戸時代(1603年 – 1868年)
    江戸時代になると、「そば」の栽培と消費はさらに広がり、この時代、「そば」は都市部でも広まり、特に江戸では「そば切り」(現在のそばの形態)が一般化したととのこと。そば切り屋が江戸の町に次々と開店し、庶民の間で非常に人気となったという。都市の食文化として、「そば」は手軽で安価なファストフードとして愛されたそう。

具体例:

  • 江戸時代の文学作品である井原西鶴の『日本永代蔵』(1688年)や近松門左衛門の『心中天網島』(1721年)には、そば屋の描写があり、当時の町人文化の中での「そば」の人気を示している。
  • 「年越しそば」の習慣もこの時期に広まり、大晦日に「そば」を食べることで、一年の厄を「切る」と考えられ、江戸の人々に親しまれた。

4. 近代から現代

多様化と現代の展開:

  • 明治時代(1868年 – 1912年)から大正・昭和時代(1912年 – 1989年)
    明治以降、西洋料理の導入とともに、「そば」も新たな形態で進化していき、そば屋は全国に広がり、地域ごとに独自のそば文化が形成された。
  • 現代(平成時代以降、1989年 – 現在)
    現代では、「そば」は日本各地で多様な形で楽しまれており、信州そば、出雲そば、戸隠そばなど、地域ごとの特色ある「そば」が知られている。また、冷凍そばや乾麺など、現代の食品技術によって手軽に家庭でも楽しめるようになった。

具体例:

  • 長野県の「信州そば」は、その寒冷な気候が「そば」の栽培に適しているため、品質の高いそばとして全国的に知られている。
  • 島根県の「出雲そば」は、出雲地方で古くから食されてきた「そば」で、「殻ごと挽いたそば粉(挽きぐるみそば粉)」を使うため、独特の風味と色合いが特徴である。「

「そばの江戸前御三家」とは

江戸前御三家とは?

江戸時代には、江戸に多くの蕎麦屋があったそうですが、それらの江戸蕎麦の中でも3つの代表的な代々続く系統のそばを「江戸三大蕎麦」と呼び、「砂場」「藪」「更科」の3暖簾のことを言います。

藪そばは味が濃く、せっかちな人でも美味しく食べられる!』

【発祥の地】

幕末の頃、東京・根津の団子坂にあった「蔦屋」が発祥。『蔦屋』は藪に囲まれていたことから、通称『藪そば』と呼ばれており、それがいつしか店名になったと言われています。

『江戸前御三家の中でも有名な更科そばは白くこしが強い!』

【発祥の地】

更科そばの誕生は諸説ありますが、長野県がルーツとされています。麻布永坂町で当時行商人として働いていた清右衛門という人物が始めた「信州更科そば処 布屋太兵衛」が発祥の店とされています。

砂場そばは江戸前御三家最古のそば!なめらかさを堪能!』

【発祥の地】

砂場蕎麦は、3つの暖簾のなかでも最も古い歴史を持つとされている、大阪を起源とする蕎麦屋老舗です。名前の由来は、大阪城築城の際の資材置き場だった砂場近くに店があったことが始まりとされています。

引用元:北海道南小樽 手打ちそば いろは そばの江戸前御三家「藪」「更科」「砂場」を徹底解説!美味しい食べ方も!
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最近の「そば」における主な変化やトレンド

1. そばの品種改良と栽培技術の進化

  • 品種改良: 「そば」の品種改良が進んでおり、耐病性や収穫量の向上を目指した新しい品種が開発されている。これにより、異なる気候条件でも栽培が可能になり、品質の安定化が図られている。特に、「そば」の香りや風味を強化した品種が開発されることで、消費者の好みに合わせた多様な製品が市場に出回っている。
  • 栽培技術: 有機栽培や自然農法など、環境に優しい栽培方法が注目を集めており、化学肥料や農薬を使わない「そば」の栽培が推進され、健康志向の消費者から支持を得ている。また、都市部でもそば栽培を行うための室内栽培技術や垂直農法の実験も進行中とのこと。

2. 加工技術の向上と新製品の登場

  • 乾麺やインスタントそば: 加工技術の進化により、乾麺やインスタントそばの品質が向上しており、特に、即席麺であっても「手打ちそば」のような食感や風味を再現する技術が開発されている。これにより、忙しい日常でも手軽に本格的な「そば」を楽しめるようになっている。
  • 低糖質・グルテンフリーそば: 健康志向の高まりから、低糖質そばやグルテンフリーの「そば」が注目されている。例えば、そば粉の使用量を調整した低糖質そばや、グルテンを含まない他の穀物を使用した「そば」が開発されているそう。これにより、ダイエット中の人やグルテンアレルギーを持つ人でも「そば」を楽しむことができるようになっているとのこと。

3. 新しいそばの提供方法と消費者体験の向上

  • フュージョン料理: 「そば」を使った新しい料理のスタイルが開発されており、例えば、イタリアンと融合した「そばパスタ」や、アジア料理と組み合わせた「そばサラダ」などがある。これらは、伝統的な「そば」の楽しみ方に新しい選択肢を提供し、若い世代や海外の消費者にもアピールしている。
  • 冷凍そば: 冷凍技術の進歩により、店舗で提供される「手打ちそば」のクオリティを家庭でも楽しめる「冷凍そば」が登場しているそう。特殊な冷凍方法で「そば」の香りや食感を損なうことなく保存することが可能になり、家庭での需要が増えている。

4. 健康志向の高まりとそばの機能性食品化

  • そばの栄養価: 「そば」はもともと栄養価が高い食品で、特にルチンというポリフェノールが豊富に含まれていることから、血圧の調整や血管の健康維持に良いとされている。最近では、これをさらに強化した「機能性そば」も登場しており、例えば、ルチン含有量を増やした「そば」や、特定の栄養素を補強した「そば」などがある。
  • スーパーフードとしての認識: 「そば」は「スーパーフード」としても注目されるようになってきており、これにより、健康に敏感な層や海外市場でも人気が高まっているそう。特にグルテンフリーの需要が高い海外では、「そば」を使った新しい製品開発が進んでいるという。

5. 地域振興とそばのブランド化

  • 地域ブランド化: 地域ごとのそば文化を活かしたブランド化が進んでおり、「地元産のそば粉」を使用し、その地域特有の製法や提供方法を守りながら、観光客や国内外の消費者に向けて発信する取り組みが活発とのこと。これにより、地域の特産品としての価値が高まり、観光振興にも貢献している。
  • 地域イベントの開催: 「そば」をテーマにした地域イベントや「そば祭り」が各地で開催されており、「そば文化」の普及と消費拡大を目指しているとのこと。これらのイベントでは、伝統的な「手打ちそば」の実演や、「そば打ち体験」、「そば」に関する知識を深めるセミナーなども行われているとのこと。

6. デジタル化とオンライン販売の拡充

  • オンライン販売: 「そば」の製品もオンラインでの販売が増えており、特に、「地域限定のそば」や「手打ちそばセット」などがインターネットを通じて購入できるようになり、全国どこでも手軽に地域特産の「そば」を楽しめるようになっている。
  • デジタルマーケティング: 「そば」のブランドや店舗がSNSやデジタルメディアを活用して積極的に情報発信を行っており、これにより、若い世代にも「そば」の魅力が広まり、新たなファン層の獲得につながっているとのこと。
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主なそば粉の産地

日本各地には有名な「そば粉」の産地があり、それぞれの地域の気候や土壌に適したそば品種が栽培されている。

ここでは、北海道から九州・沖縄までの代表的な「そば粉」の産地と、その特徴的な品種について詳しく紹介したい。

北海道

1. 幌加内町(ほろかないちょう)

  • 特徴: 北海道幌加内町は、日本一の「そば」の生産地として知られている。冷涼な気候と適度な降水量が、「そば」の栽培に適している。北海道全体では、夏の短期間で成長する「キタワセソバ」という品種が主に栽培されている。
  • 品種:
    • キタワセソバ: 収穫量が多く、風味が豊かで色合いが白いことが特徴。寒冷地向けに育成された品種で、北海道の気候に非常に適している。

2. 新得町(しんとくちょう)

  • 特徴: 十勝地方にある新得町も、「そば」の生産で有名で、ここでは、地元の気候に合った品種が栽培されており、品質の高い「そば粉」が作られている。
  • 品種:
    • キタワセソバ: 同様にこの地域でも主流であり、味わい深くしっかりとした香りが特徴。

東北地方

1. 山形県

  • 特徴: 山形県は、古くから「そば」の栽培が盛んな地域で、「そば」の名産地としても知られている。特に山間部での栽培が盛んで、冷涼な気候を利用して質の良いそば粉が生産されている。
  • 品種:
    • でわかおり: 山形県が開発した品種で、香りが強く、風味豊か。つなぎを使わない「十割そば」などに適している。

2. 福島県

  • 特徴: 福島県は、各地でそばの栽培が行われており、特に会津地方の「そば」は有名。寒冷な気候が「そば」の栽培に適しており、独特の風味を持つそば粉が生産されている。
  • 品種:
    • 常陸秋そば: 味と香りのバランスが良く、全国的にも評価が高い品種。

関東地方

1. 茨城県

  • 特徴: 茨城県は、「そば」の生産量が多いことで知られている。特に常陸太田市周辺の「そば」が有名で、風味豊かなそば粉が生産されている。
  • 品種:
    • 常陸秋そば: 茨城県特産の品種で、香り高く甘みが強いのが特徴。そば粉としての評価が非常に高く、茨城県内外で人気。

2. 栃木県

  • 特徴: 栃木県も「そば」の栽培が盛んで、特に那須地域の「そば」が有名。冷涼な気候と豊富な水資源が、品質の高い「そば」の栽培に適している。
  • 品種:
    • 常陸秋そば: 栃木県でも栽培されており、同様に香りと風味が豊かなのが特徴。

中部地方

1. 長野県

  • 特徴: 「信州そば」で知られる長野県は、日本でも有数の「そば」の産地。冷涼な気候と水質の良い清流が、「そば」の栽培に最適な条件を提供している。
  • 品種:
    • 信濃一号: 長野県固有の品種で、風味が強く、コシがあるのが特徴。山間部での栽培が多く、寒冷な気候に適応した品種。

2. 岐阜県

  • 特徴: 岐阜県の高山地域などでは、標高が高く冷涼な気候を利用した「そば」栽培が盛ん。独特の風味を持つそば粉が評価されている。
  • 品種:
    • 飛騨そば: 地元で栽培される品種で、特に高冷地での栽培に適しており、風味が強いのが特徴。

近畿地方

1. 滋賀県

  • 特徴: 滋賀県では、琵琶湖周辺の水資源を利用して「そば」の栽培が行われている。県内各地で「そば」が作られ、その品質は高く評価されている。
  • 品種:
    • 野洲そば: 野洲市周辺で栽培される品種で、風味豊かでしっかりとした味わいが特徴。

2. 京都府

  • 特徴: 京都府では、古くからの「そば」文化があり、特に丹後地方での「そば」栽培が盛ん。地域の気候に合った品種が栽培されている。
  • 品種:
    • 丹後の黒そば: 丹後地方で栽培される品種で、殻ごと挽くことで黒っぽい色が特徴的。風味が強く、噛むほどに味わいが広がる。

中国・四国地方

1. 島根県

  • 特徴: 島根県の出雲地方は、「出雲そば」で有名。地元で栽培される「そば」は、独特の風味を持ち、品質も高いとされている。
  • 品種:
    • 出雲そば: 地元で栽培される品種で、挽きぐるみ(殻ごと挽いたそば粉)の「そば」が多く、香りが豊か。

2. 香川県

  • 特徴: 香川県では、小豆島を中心に「そば」の栽培が行われている。うどんで有名な香川県だが、「そば」の品質も高く評価されている。
  • 品種:
    • 小豆島そば: 小豆島で栽培される品種で、風味が強く、太めのそばが特徴。

九州・沖縄地方

1. 福岡県

  • 特徴: 福岡県では、筑後地方を中心に「そば」の栽培が行われている。比較的温暖な気候だが、「そば」の栽培には適している。
  • 品種:
    • 筑後そば: 地元で栽培される品種で、香りが良く、風味が豊かなのが特徴。

2. 宮崎県

  • 特徴: 宮崎県でも「そば」の栽培が行われている。温暖な気候だが、冷涼な山間部での栽培が中心。
  • 品種:
    • 椎葉そば: 椎葉村など山間部で栽培される品種で、風味が強く、しっかりとした食感が特徴。

3. 沖縄県

  • 特徴: 沖縄ではそば(沖縄そば)と言うと小麦粉を使った麺料理を指すことが多いが、近年では健康志向から、そば粉を使った本州風の「そば」も見直されつつある。
  • 品種:
    • 沖縄での特定のそば品種は一般的ではないが、本州からの品種を使った栽培が行われることもある。
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日本の主な「そば処」

1. 長野県(信州)

1. 信州そば

  • 特徴: 長野県全域で生産される「そば」の総称。冷涼な気候と豊富な水源がそばの栽培に適しているため、品質の高い「そば」が生産されている。細打ちで香りが高く、のど越しの良さが特徴。
  • 産地: 長野県全域、特に戸隠、木曽、安曇野などが有名。

2. 戸隠そば

  • 特徴: 長野市戸隠地区で作られる「そば」で、特に「ぼっち盛り」という独特の盛り付け方が特徴。手挽きのそば粉を使い、腰の強い食感と豊かな風味が楽しむことが出来る。
  • 産地: 長野市戸隠。

3. 木曽そば

  • 特徴: 木曽地域で作られる「そば」で、山間部の冷涼な気候を利用して栽培されており、太めで歯ごたえがあり、「そば」の香りが強いのが特徴。
  • 産地: 木曽地域(塩尻市、木曽町など)。

2. 島根県

1. 出雲そば

  • 特徴: 殻ごと挽いた「挽きぐるみ」のそば粉を使用するため、濃い色と強い風味が特徴。つゆに浸して食べる「割子そば」が有名。
  • 産地: 出雲市、松江市周辺。

2. 奥出雲そば

  • 特徴: 島根県の山間部、奥出雲地方で作られる「そば」。田舎そばのように太めで、「そば」の実の風味が強く、食感がしっかりしている。
  • 産地: 奥出雲町、雲南市周辺。

3. 石見そば

  • 特徴: 石見地方で食べられる「そば」で、出雲そば同様に殻ごと挽いたそば粉を使うが、より太くて食感が強いのが特徴。
  • 産地: 島根県西部(浜田市、大田市など)。

3. 岩手県

1. わんこそば

  • 特徴: ひと口サイズに分けられた「そば」を次々と給仕される独特のスタイル。盛岡市の名物で、ひたすら食べ続けるイベント的な楽しさがある。
  • 産地: 盛岡市。

2. 十割そば

  • 特徴: そば粉100%で作られる「そば」。つなぎを使わないため、「そば」の香りと風味が際立ちますが、打つのが難しいため職人技が求められる。
  • 産地: 岩手県全域、特に盛岡市や遠野市。

3. 花巻そば

  • 特徴: 花巻市周辺で作られる「そば」で、上質なそば粉を使い、風味豊かで腰の強い「そば」が特徴。シンプルにざるそばとして提供されることが多い。
  • 産地: 花巻市。

4. 福井県

1. 越前おろしそば

  • 特徴: 大根おろしを加えた冷たいつゆで食べる「そば」で、さっぱりとした味わいが特徴。福井県を代表する「そば」の一つ。
  • 産地: 福井市、越前市など。

2. 永平寺そば

  • 特徴: 福井県永平寺町で食べられる「そば」。つなぎを少なくした「そば」で、そば粉の風味をより強く感じることができる。
  • 産地: 永平寺町。

3. おろしそば(武生そば)

  • 特徴: 越前市武生地区で提供されるおろし「そば」で、大根おろしを混ぜたつゆで食べるスタイル。「そば」の香りと大根の辛味が特徴。
  • 産地: 越前市。

5. 新潟県

1. 小千谷そば

  • 特徴: 新潟県小千谷市で作られる「そば」。太めでしっかりとした食感があり、「へぎそば」という特徴的な木の器で提供されることが多い。
  • 産地: 小千谷市。

2. 妙高そば

  • 特徴: 妙高高原の冷涼な気候で栽培されたそばを使用。特に、手打ちそばで、風味豊かな味わいが特徴。
  • 産地: 妙高市。

3. 越後へぎそば

  • 特徴: 布海苔(ふのり)をつなぎに使った「そば」で、滑らかなのど越しが特徴。へぎと呼ばれる木製の器に一口大に盛られて提供される。
  • 産地: 新潟市、長岡市など。

6. 山形県

1. 板そば

  • 特徴: 山形県の「そば」を代表する料理。板状の木の器に盛られた太めの「そば」で、しっかりとした食感と風味を楽しむことが出来る。
  • 産地: 天童市、寒河江市など。

2. 大石田そば

  • 特徴: 山形県大石田町で栽培された「そば」を使った、田舎そば風の「そば」。コシが強く、風味が豊かなのが特徴。
  • 産地: 大石田町。

3. 冷たい肉そば

  • 特徴: 冷たい「そば」に甘辛く煮た鶏肉を載せて食べる山形県特有の「そば」。暑い夏に食べることが多く、さっぱりとした味わい。
  • 産地: 山形市、天童市など。
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福島県の「そば処」

福島県には、豊かな自然環境を活かしたさまざまな種類の「そば」が存在し、各地で特色あるそば文化が発展している。

以下に、福島県の有名なそばを10種類、その特徴や産地とともに紹介したい。

1. 会津そば

  • 特徴: 会津地方で作られるそばの総称で、そばの実の殻を挽き込む「挽きぐるみ」のそば粉を使用することが多い。色が濃く、風味豊かで、そばの香りがしっかり感じられるのが特徴。太めでコシが強いことから、温かいそばとしても冷たいそばとしても楽しむことが出来る。
  • 産地: 会津若松市、喜多方市など会津地方全域。

2. 山都そば

  • 特徴: 会津地方の山都町で栽培される「そば」で、伝統的な手打ちそばが特徴。寒冷な気候を活かして栽培された「そば」は、風味が豊かで、特に香りが良いことで知られている。太めでしっかりとした食感を楽しむことが出来る。
  • 産地: 喜多方市山都町。

3. 塔のへつりそば

  • 特徴: 塔のへつり地区で提供される「そば」で、挽きぐるみのそば粉を使った風味豊かな「そば」が特徴。観光名所の塔のへつりと共に、自然を感じながら食べられる場所で提供されることが多い。
  • 産地: 南会津郡下郷町。

4. 桧枝岐そば(ひのえまたそば)

  • 特徴: 桧枝岐村で作られる「そば」で、厳しい寒冷地の気候に適応した「そば」の栽培が行われている。手打ちで太めの田舎そば風に仕上げられ、しっかりしたコシと独特の風味を楽しむことが出来る。
  • 産地: 南会津郡桧枝岐村。

5. 白河そば

  • 特徴: 白河地方で栽培される「そば」で、江戸時代からの伝統を引き継いでいる。風味が豊かで、つなぎを少なめに使い、そば粉の風味を強く感じられるのが特徴。一般的には細打ちで、上品な食感を楽しむことが出来る。
  • 産地: 白河市。

6. 天栄村のそば

  • 特徴: 天栄村の冷涼な気候を利用して栽培された「そば」。風味豊かで、特にそばの香りが強く、歯ごたえのある食感が特徴。地元の「天栄そば祭り」でも有名。
  • 産地: 岩瀬郡天栄村。

7. 三島そば

  • 特徴: 会津地方の三島町で栽培される「そば」で、冷涼な山間部の気候に適した品種を使用している。手打ちで太めに仕上げられた「そば」は、コシが強く、食べ応えがある。
  • 産地: 大沼郡三島町。

8. 高遠そば

  • 特徴: 福島県内では喜多方市周辺で提供される「そば」で、大根おろしの辛みがきいたつゆを使った「辛味大根そば」が特徴。「高遠そば」は、江戸時代から続く郷土料理の一つ。
  • 産地: 喜多方市。

9. 柳津そば

  • 特徴: 柳津町で作られる「そば」で、そば粉と小麦粉を混ぜた「二八そば」が主流。つなぎを少なくすることで「そば」の風味をより強く感じられる。温かい「そば」としても冷たい「そば」としても親しまれている。
  • 産地: 河沼郡柳津町。

10. 羽鳥湖高原そば

  • 特徴: 羽鳥湖高原の冷涼な気候で育った「そば」を使ったもので、手打ちの「十割そば」が人気。風味が豊かで、そば粉本来の味わいが強く感じられることが特徴。観光地である羽鳥湖周辺で食べられることが多い。
  • 産地: 岩瀬郡天栄村羽鳥湖高原。
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まとめ

ここまで見てきたように、一般的には、美味しく食べられる「新そば」というのは、秋に収穫される「秋そば」のことを指していて、「夏新」も「新そば」であることには変わりはないのだが、「秋新」に比べれば、「風味・香り・コシなどが劣る」とされている。

しかし、最近の「そば」の世界では、伝統的な製法や地域ごとの特色を守りつつも、「そば」の栽培方法や「そば」の実の保存方法など、新しいアイデアや技術が取り入れられて、年間通じて美味しい「そば」を食べる事が出来る様になって来ている。

吾輩の故郷である福島県も、「そば」が大変美味しく、ゴールデンウイークやお盆、正月などでも蕎麦屋は大混雑だが、是非皆さんも福島県の「そば」を味わってほしい。

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