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【2024年 サンマが大漁!】今年のサンマは大きくて安い!!

サンマ ニュース

日本には『春・夏・秋・冬の「四季」』があるとされているが、最近は暑い日が多くなり、夏が異常に長くなる、『春・夏・冬の「三季」』となりつつあるようだ。

しかし、季節は着実に、秋に近づいているようで、8月10日にサンマ漁が解禁され、道東の港から40隻が出漁していたが、8月16日午前3時30分頃、棒受網漁の大型船2隻が戻り、北海道根室市の花咲港で「サンマ」の初水揚げのニュースが報道された。

近年の「サンマ」の水揚げ量は減少しており、「サンマ」は高級魚となっているが、2024年は少々状況が違っているようで、「大漁」が期待でき値段も「安い」様だ。

今回は、最近不漁が続いていた「サンマ」について見ていきたい。

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「サンマ」とは

「サンマ」(秋刀魚)は、日本の秋を象徴する魚の一つで、脂がのって美味しいことで知られている。

「サンマ」の習性、特徴、旬の時期、日本での水揚げ漁港などは以下の通り。

サンマの習性と特徴

学名: 「Cololabis saira(コロラビス サイラ)」属名 Cololabis は、ギリシア語の「kolos(コロス、短い)」とラテン語「labia(ラビア、唇)」を合成したもので、種小名 saira は、日本語での一古称であり、紀伊半島の方言名である「サイラ(佐伊羅魚)」に由来している。

分布: 「サンマ」は、太平洋沿岸に広く分布し、日本近海では主に北海道から九州にかけての沿岸で見られ、太平洋を中心に広範囲を回遊する魚で、春から夏にかけて北上し、秋には南下してくる。

習性: 「サンマ」は、主に表層から中層を泳ぎ、プランクトンや小魚を食べていて、昼間は水深100メートル前後にいることが多いが、夜になると表層に上がってくるため、夜間の漁が効果的である。

特徴: 「サンマ」は、細長い体型をしており、銀色の体側が特徴で、新鮮な「サンマ」は青く輝く美しい体を持ち、秋になると脂がのり、身がしっかりとした状態になる。

回遊性: 「サンマ」は、高い回遊性を持ち、大規模な群れを形成して移動するため、季節ごとに異なる地域で大量に漁獲される。

温度適応性: 「サンマ」は、温度に敏感で、水温が15℃から18℃程度の冷たい海域を好むことから、これが彼らの回遊ルートを決定する重要な要因となっている。

餌の選好: 「サンマ」は、プランクトンやオキアミなどの微小な海洋生物を主食とし、夜間に表層近くに集まる習性があるため、夜間に行われる光で誘導して捕まえる漁法の「さんま棒受網漁」や「集魚灯漁業」が効果的である。

サンマ棒受網漁法

サンマ棒受網漁の手順は以下の通り。

棒受網手順

引用元:釧路市漁業協同組合 サンマ棒受網の歴史と漁獲方法
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旬の時期

: 「サンマ」の旬は、秋(9月から11月)が一般的で、この時期のサンマは脂がたっぷりとのり、刺身や塩焼きとして最も美味しい時期で、秋にかけて南下してくる「サンマ」は、冷たい水温の中で脂肪を蓄えるため、非常に美味になる。

漁獲される時期により、脂肪の含有量に差が出るため、9〜10月に三陸沖から房州沖で漁獲されるものが、脂がのった最高品と言われている。

冷凍ものは、旬の時期に獲れたものを冷凍しているので、味も脂ののりも良いが、一度解凍したらすぐに調理をすることがポイントである。

サンマの回遊ルート

日本の漁船が漁獲する「サンマ」は、北西太平洋群に属し、黒潮周辺の海で生まれ、成長とともに北上し、初夏にエサのプランクトンが増加して最も豊富になる親潮水域に移動し、餌を求めて行う回遊「索餌回遊(さくじかいゆう)」をしながら、餌がより多い場所を求めて行われる。

1. 生息範囲と分布

「サンマ」(Cololabis saira)は、北太平洋に広く分布し、特に日本、韓国、中国、ロシア、アラスカなどの沿岸で見られ、太平洋の温帯・亜寒帯地域に広がっており、北緯35度から55度の範囲で生息している。

「サンマ」は、海面付近から中層(約100メートル以内)で活動し、主にプランクトン、小魚、オキアミなどを餌にする。

2. 回遊パターン

春から夏の北上回遊: 冬を過ごした「サンマ」は、春になると餌を求めて北へ向かって回遊を始め、日本近海では、春から初夏にかけて北上し、北海道やオホーツク海周辺に到達する。

この時期の「サンマ」は、まだ脂肪が少なく、比較的やせた状態である。

秋から冬の南下回遊: 秋になると、「サンマ」は再び南下し始め、北海道や東北地方沿岸を通過し、最終的には関東から九州にかけての日本沿岸に至る。

親潮の動きに沿って千島列島の沖合を南西方向に移動を始めるのが8月半ばから10月にかけての時期は、「サンマ」は冷たい親潮の中で豊富な餌を食べて脂肪を蓄え、身が厚くなり、脂ののった状態になり、これが「サンマ」の旬の時期が到来となる。

そして、南下するに従い、水温の高まりと回遊でエネルギーを消耗し、産卵準備にも入り、次第に脂肪が落ちていく。

さんま回遊ルート

3.産卵と成長

産卵行動: 「サンマ」の産卵ほぼ一年中にわたって行われるが、ピークは秋から冬にかけてと春の2回である。

産卵場所は、主に日本海や太平洋の沿岸部で、比較的水温が高く、栄養豊富な場所が選ばれるとされる。

成長サイクル: 「サンマ」の寿命は比較的短く、約1~2年とされ、孵化した稚魚は、すぐに表層に浮かび、プランクトンを餌に成長していく。

稚魚は1年目の冬に成熟し、体長27~28cmまでに成長するものが現れるが、そののち大きくなっても33~34cm止まりで、それ以上は大きくならない。

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「サンマ」の水揚げ漁港ランキング

「全国さんま棒受網漁業協同組合」の調査による2023年12月31日現在(最終)における「サンマ」の水揚げランキングは、下記の表より、1位が北海道の花咲港で12,944トン、2位が岩手県の大船渡港で3,877トン、3位が宮城県気仙沼港で3,086トンで、花咲港は13年連続で全国1位を獲得している。

引用元:全国さんま棒受網漁業協同組合 さんまの水揚量(前年比)

「サンマ」の漁場は、季節によって移動し、初めは千島列島の周辺や北海道道東沖で漁獲され、その後は三陸沖や常磐・房総沖に南下していく。

三陸沖で獲れる「サンマ」は脂が乗り、宮城県では秋の味覚とも呼ばれ、8月末から9月にかけて漁獲されたサンマは、脂が20%も含まれ、最もおいしいとされている。

花咲港(北海道): 北海道東部に位置する花咲港は、日本でのサンマの主要な水揚げ港の一つで、豊富な漁獲量を誇り、根室で水揚げされた「サンマ」は全国各地に出荷される。

大船渡(岩手県): 大船渡港も「サンマ」の重要な水揚げ港で、三陸沖での「サンマ」漁は、冷たい海流の影響を受けた豊富な漁場を背景に、長年にわたって行われてきた。

気仙沼港(宮城県): 東北地方に位置する気仙沼港は、北海道、岩手県の漁港に次ぐ重要な「サンマ」の水揚げ港であり、気仙沼では、秋の「サンマ」漁が地域の重要な産業となっている。

新鮮なサンマの見分け方

新鮮なサンマを見分けるためには、以下のポイントを確認すると良い。

1.目が澄んでいる:新鮮なサンマの目は、クリアで透明感があり、目が濁っていたり、くぼんでいるものは避けた方が良い。

2.体が光沢があり、張りがある:表面が銀色に光り、皮がしっかりと引き締まっているものが新鮮であり、体にツヤがなく、弾力が感じられないものは避ける。

3.エラが鮮やかな赤色:新鮮なサンマのエラは、鮮やかな赤色をしているため、エラが黒ずんでいる場合は鮮度が落ちている可能性がある。

4.尻尾がしっかりとしている: 新鮮なサンマは、尻尾がピンと伸びており、しっかりとしており、尻尾が垂れ下がっているものは避けた方が良い。

5.腹が張っている: 腹がふっくらとしているものが新鮮であり、逆に、腹がへこんでいたり、破れている場合は鮮度が低い可能性がある。

6.くちばしが黄色い:くちばし鮮やかな黄色やオレンジ色をしているものが新鮮でとされ、水揚げから時間が経つと茶色くなり、濁ったような色になる。

 おいしいさんまはどこで見分ける?

新鮮で脂ののったさんまは、身にパリッとした張りがあり、ずんぐりと太っています。口先が黄色いものは脂がのっている証拠です。

どこで見分ける?
引用元:全国さんま棒受け網漁業協同組合 知って得するさんま学
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サンマの漁獲量の推移

2024年の「加盟国全体の漁獲枠」は、4月に「北太平洋漁業委員会(NPFC)」により、国際的な新ルールの導入を受けて算定された。

NPFC加盟国は、現在9か国・地域がメンバーで、沿岸国(日本、ロシア)、遠洋漁業国(中国、韓国、台湾、バヌアツ、EU)、関心国(米国、カナダ)に大別される。

この新しいルールは、サンマの推定量から自動的に漁獲枠が決まるもので、資源の回復を図るため、科学的に推定した資源量に応じて加盟国全体の漁獲量の上限を決定するものだそう。

この新しいルールに則り、2024年の加盟国全体の漁獲枠は、従来の年間25万トンから10%減の22万5000トンに抑えられた。

国ごとの上限は今後協議によって決めることになっているが、水産庁は2024年5月10日、2024年の「日本のサンマ漁獲枠」は、前年からおよそ6%減少の11万911トンにすることを決定したが、これは過去最少の数字となった。

水産政策審議会(農相の諮問機関)で同日了承した漁獲枠の内訳は、日本とロシアの排他的経済水域(EEZ)の内側で8万9824トン、公海で2万1087トンとなるとのこと。

近年サンマは不漁が続き、直近数年間の日本の漁獲量は2~3万トン程度にとどまっていて、漁獲枠の11万911トンを大きく下回るため、水産庁の富永温夫漁業交渉官は「漁獲枠は少なくなるが、実際のところはとれてないという状況もあり、漁業への大きな影響はないと思っている。引き続き、適切な資源管理が導入されるよう対応していきたい。」と話しているとのことで、漁業に大きな影響はないとみられている。

水揚量の推移(1981年~2023年)

さんま水揚量
引用元:全国さんま棒受け網漁業協同組合 さんまの水揚量(年) – 全国さんま棒受網漁業協同組合
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まとめ

「サンマ」は近年、北海道根室市で行われる初競りでは、1尾あたり1万円を超えるような状況で、昨年2023年8月19日の初競りでは、1キロ14万400円で、1尾あたり約1万7000円という超高値がついていた。

しかし、今年の初競り(8月16日の午前7時)では、1キロ626円で、1尾あたり約80円という値段がついたとのことで、およそ210分の1まで値段が下がった状況だ。

漁業者は「例年より量が多く、魚体も大きい。今後に期待できる。皆さんにおいしく食べてほしい。おすすめの食べ方は刺身」と話していたとのことで、今年の秋の味覚は十分に楽しめそうだ。

ちなみに、秋は「戻りカツオ」のシーズンでもあるので、「カツオ」に関する記事もありますのでチェックしてみてください。

また、2024年の秋鮭の定置網漁が解禁となったが、今年は昨年よりも漁獲量が減るらしい。

秋鮭は、低い水温を好む魚で、海水温の上昇が漁獲量の減少に繋がっていると考えられており、食卓から「焼き鮭」が消えない事を願っている。

「秋鮭」に関する記事もチェックしてみてください。

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