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【自民党総裁選】政治家がスピーチでカンペを見るメリットとデメリット。「5つの失言例」

スピーチのイメージ ニュース

国会議員や都道府県知事、市区町村長や各自治体の地方議会議員などは、「政治家」と呼ばれる職業だが、彼らは記者会見や国会答弁など、発言を求められる機会が沢山ある。

特に、テレビメディアによる「政治家」の発言は、一瞬のうちに国内外に広く配信され、不特定多数の人々に伝達される特徴がある。

今回の自民党総裁選は、「カンニングペーパー(以下、カンペ)」を見ることで話題になっている候補もいる様だが、「カンペ」を見ることによる候補者に与える影響など、その「メリットとデメリット」、そして過去にどの様な失言によって政治家が批判されたり失脚したのか、その「失言事例」を見ていきたい。

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1. 自民党総裁選におけるカンペの役割と政治家が頼る理由

「政治家」が公の場で発言を行う場合は、「カンペ」に頼る光景は珍しくない。

自民党総裁選などの大規模な政治イベントでも、候補者がカンペを使っている場面はよく目にする。

しかし、なぜ「政治家」「カンペ」に頼り、これが彼らのパフォーマンスに、どのような影響を与えるのだろうか?

その理由については、以下の通り。

1.1 「カンペ」の効果:緊張と失言防止

「政治家」は、大勢の前での発言や討論の際、極度の緊張を感じることがあるとのこと。

「カンペ」は、この緊張を和らげて、失言を防ぐためのツールとして利用されている。

1.2 「カンペ」の効果:複雑な政策説明を正確に行うため

現代の政治問題は非常に複雑であり、専門的な用語や詳細な数字が絡むことが多い。

「カンペ」は、これらの情報を正確に伝えるための補助的な役割を果たしている。

1.3 「カンペ」の効果:一貫したメッセージを維持するため

「政治家」は、発言がメディアや国民に誤解されないように、常に一貫したメッセージを伝える必要がある。

「カンペ」を使うことで、そのメッセージがブレることを防ぐ。

1.4 「カンペ」の効果:報道やSNSの監視を意識して

現代の「政治家」は、メディアやSNSによる監視が日常的に行われており、一度の失言が瞬時に拡散されるリスクがある。

そのため、発言内容に間違いが無い様にするため、「カンペ」を使って慎重に発言をコントロールする。

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2.政治家の「カンペ」依存のリスクとデメリット

2.1 「カンペ」による信頼性の低下

「カンペ」を多用することで、「政治家」が自分の言葉で話していないという印象を与え、信頼性が低下する可能性がある。

2.2 「カンペ」による自発的な対話能力の低下

「カンペ」に頼りすぎると、臨機応変な対応が難しくなり、質疑応答や討論の際に自然な対話ができないことがある。

2.3 「カンペ」による政治家としての資質への疑問

「カンペ」を使い続けることで、政治家としての準備不足や、能力の欠如を疑われるリスクもある。

即時対応や専門知識が求められる政治の場では、この点が致命的になることもある。

3. 「カンペ」を使わない政治家が求められる資質

3.1 政治家が求められる資質:語彙力と即時対応力

「カンペ」なしで発言する「政治家」には、「豊富な語彙力」と、瞬時に適切な言葉を選び取る「即時対応力」が必要とされる。

3.2 政治家が求められる資質:深い政策理解と的確な表現

「カンペ」を使わないためには、各政策に対する深い理解が不可欠であり、その内容を的確かつ簡潔に説明する力が求められる。

3.3 政治家が求められる資質:プレッシャー下での冷静な対応力

「政治家」は、時に非常に厳しい質問や討論に直面することがある。

プレッシャーの中で冷静に対応できることが、「カンペ」に頼らずに成功する鍵となる。

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4.カンペの代わりの「プロンプーター」

プロンプターは、「政治家」の会見や株主総会、講演、コンサート、動画撮影など幅広い場面で用いられる。

詳細は、以下の通り。

プロンプターとは、政治家の会見や株主総会、講演、コンサート、動画撮影など幅広い場面で用いられる、原稿や台詞をモニターに電子的に表示する装置のことです。台詞や進行を伝えるためのいわゆる「カンペ」(カンニングペーパー)の役割を果たします。 首相や都知事が会見で透明な板のようなものを使用しているところを、テレビで目にしたという方も多いのではないでしょうか。米国大統領が雄弁な演説で使用している様子は日本でも放映され、このスタイリッシュな装置が話題となり、今ではフォーマルな場面だけでなく、あらゆる機会に目にするようになりました。

アテインでは、スピーチプロンプターとテレプロンプターの2種類のプロンプターを取り扱っております。
スピーチプロンプターは、政治家の会見や株主総会、講演、コンサート、動画撮影など幅広い場面で用いられる透明のガラス板に原稿テキストを投影する演説用機材です。テレプロンプターは、カメラプロンプターやモニタープロンプターと呼ばれ、カメラの三脚に取り付けられたガラス板に原稿を投映する、動画撮影やコンサートなどで主に使用される撮影用機器です。

引用元:アテイン株式会社 プロンプターとは?

5. 日本政治家による「失言事例5つ」

5.1 川勝平太(元静岡県知事):職業差別的な発言

時期: 2024年4月

発言内容: 川勝平太元静岡県知事は、1日に県庁であった新入職員への訓示の中で、「県庁はシンクタンクです。毎日毎日、野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノをつくったりということと違って、皆様は頭脳、知性の高い方です」と発言した。この発言が職業差別と受け止められかねない発言をしたとして批判され、辞職することになった。

5.2 森喜朗(元首相):女性蔑視発言

時期: 2021年2月

発言内容: 森喜朗元首相は、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の会長として「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかります」と発言した。この発言が女性蔑視と批判され、国内外から非難が殺到し、結果的に会長職を辞任することになった。

5.3 麻生太郎(元首相):ナチスに関する発言

時期: 2013年

発言内容: 麻生太郎元首相は、憲法改正をめぐるシンポジウムに出席した際に「ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていた。誰も気づかないで変わった。あの手口に学んだらどうかね」などと発言。国内外で強い非難を浴び、発言を撤回したが、評判に大きな影響を与えた。

5.4 松本龍(元復興相):被災地での発言

時期: 2011年

発言内容: 松本龍元復興担当相は、東日本大震災の被災地である、岩手県の達増拓也知事、宮城県の村井嘉浩知事と会談した際に「あれが欲しい、これが欲しいはだめだぞ。知恵を出したところは助けるが、出さないやつは助けない」「漁港を集約するのは、県でコンセンサス取れよ。そうしないとわれわれは何もしない。知らんぞ」と発言。無神経な発言として強い批判を受け、辞任に至った。在任期間はわずか9日だった。

5.5 鳩山由紀夫(元首相):普天間基地移設に関する発言

時期: 2010年

発言内容: 鳩山由紀夫元首相は、普天間基地の移設について「最低でも県外」と明言したが、結局移設先が変更されなかったため、国民の信頼を失い、辞任に追い込まれた。

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6.政治家がスピーチでカンペを見るメリットとデメリット:まとめ

この様に、「政治家」「カンペ」を頼りにする理由は、発言の正確性を保つことや、複雑な政策やデータを間違えずに伝えることが重要だからである。

特に記者会見や国会答弁では、膨大な情報や専門知識を扱うため「カンペ」を使うことで混乱を避け、言葉足らずや誤解を防ぐことが求めらる。

また、メディアの取材などでは、一言一句が注目されるため、「カンペ」によって失言リスクを軽減できるというメリットもある。

しかし、デメリットとして、過度に「カンペ」に依存することで「自分の意見を持っていない」「リーダーシップが感じられない」との批判を受けることがある。

実際、「カンペ」に頼りすぎている姿勢は、「政治家」自らの言葉で話していないように映り、国民の信頼を失う原因にもなりえるのだ。

また、即座の対応力や柔軟性が欠けていると見られ、リーダーとしての資質に疑問が投げかけられることも少なくない。

この様に、「カンペ」は、情報伝達の正確性を保つための有用なツールではあるが、使用のバランスが政治家の評価に大きく影響する。

さらに、最近ではSNSの発達により「政治家」は、四六時中言動が監視されていると言っても過言ではない状況となった。

この様な時代において、メディアがいないような状況でも、「政治家」の発言は、個人のスマートフォン等により動画に記録され、拡散されてしまうリスクもある。

そして万が一、その中に失言があれば、その「政治家」の政治生命は終わってしまう可能性すらあるのだ。

特に、テレビの様な放送時間か限られているメディアの場合は、「政治家」の発言の一部を切り取られ、「政治家」の本意でない部分が放送されてしまう可能性がある。

また、切取り方は、記者やメディアの考え方などにより、偏ることがあるかもしれない事から、公の立場の「政治家」などの発言は、より慎重さが求められることになる。

このようなことを考えれば、「政治家」が自分の発言に対し慎重になって「カンペ」を使用するのも納得だ。

しかし、多くの「政治家」は、自身の信念や政策などに強い思いがあり、その思いが「ついうっかり」とか、あまりにもその思いが強すぎて、何の意識もなく、当然のごとく言葉を発してしまう傾向がある。

「政治家」という職業は、人気商売的な部分があり、大衆を前にすると思わず「リップサービス」をしてしまうのだ。

SNSが発達する前は、問題にならなかったかもしれないが、現代ではSNSの猛烈な発達により、リアルタイムで「発信・拡散」され、取返しのつかない事態になってしまうのが当たり前になってきた。

「政治家」は、若者が少なく、昭和の人間が中心であることから、今や「昭和の常識は令和の非常識」となりつつある。

現代では、「政治家」だけで無く「会社組織内」であっても、不適切発言「一発アウト」になりかねないので、令和の常識をアップデートしなければならない。

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