吾輩の実家は、リフォームしてからおよそ25年になるだろうか。その際の屋根の吹き替えを行った。
その後10~12年毎に屋根の塗り替えを行ってきたが、つい先日、2階の納戸の片づけをしようと久しぶりに入ったら、納戸の照明器具を固定していた金具が天井版(石膏ボード)から抜け落ち、電気ケーブル1本で支えられ、ぶら下がっているのを発見した。
正月の地震の影響で落ちなのかと思っていたが、翌日2階の納戸に入ると、なんと、そこから水が漏っていたのだ。
その時、雨は降っていなかったので、理由は分からないが、金具が抜け落ちた石膏ボードに空いた穴から、水がしたたり落ちていた。
早速、知り合いの工務店さんに電話をかけたところ、すぐ駆けつけてくれ、天井裏に入ったり、屋根に登ったりして確認して頂けた。
すると、屋根の隙間?(屋根には穴は開いていない様で、水がどこから浸入したかは不明)から入った雨が天井に溜まったせいで、天井の石膏ボードを劣化させ、照明器具を固定していた金具が抜け落ちたのではないかとの事。
そこで、ここでは雨漏りの原因はまだ不明だが、その原因と対策方法について考えてみたい。
雨漏りの原因
テイガク屋根修理(昭和リーフリモ株式会社)の調べによると、屋根からの雨漏り発生の原因は、下記の通り。
①屋根の劣化 : 全体の20%
②板金の劣化 : 全体の75%
③手抜き工事・施工不良: 全体の5%未満
とのことで、屋根の雨漏りの原因の多くは屋根材の劣化では無く、「板金の劣化」だという。
吾輩の家のケースでも屋根に穴が開いていないのであれば、「板金の劣化」が考えられる。
では「板金の劣化」とはどういうことなのだろう?
板金の劣化とは
屋根は紫外線や風雨などにより、常にストレスを受けながら建物を守っている。
当然、年月が経てば劣化する。中でも屋根には特有の弱点があり、そこから雨水が侵入することで、建物を劣化させてしまう。
つまり、板金やルーフィングシートの劣化という事だ。
劣化はゆっくりと進行するので、雨漏りもゆっくりと発生し、錆から小さな穴が開き、段々と雨水が建物の内部に侵入し、天井裏に雨水が到達するといったプロセスをたどるので、吾輩の家の場合とよく似ている。
そして、屋根の弱点部分には「板金」(ばんきん)が取り付けられていて、その部分に隙間(浮き)があったり錆びたりする事によって、雨漏りを引き起こしてしまうのだ。
板金は、ほぼすべての屋根に使われ、雨水が家の中に入るのを防いでいる。
屋根板金(やねばんきん)とは
屋根の頂上や縁などをカバーしている金属製のパーツのこと。
一般に板金工事とは、金属建材を使用する工事全般のことを意味していて、具体的には以下のような工事がある。
- 棟板金(むねばんきん)
棟板金は「棟部(むねぶ/屋根の頂部)」で使用される板金。 - 谷板金(たにばんきん)
V字形で2面の屋根面が交わる部位「谷部(たにぶ)」で使用される板金。 - けらば捨て水切り板金(けらばすてばみずきりばんきん)
屋根の端部「けらば部」で使用される板金。 - 雨押え水切り板金(あまおさえみずきりばんきん)
屋根と壁が接合している部分で使用する板金。「雨押え水切り板金(あまおさえみずきりばんきん)」 - 軒先水切り板金(のきさきみずきりばんきん)
瓦下のルーフィング上を流れた雨水を雨どいへ伝えるために軒先部使用する板金。「軒先水切り板金」
板金のメンテナンスに必要な費用(目安)
各項目の板金に必要なメンテナンス費用の目安は下記を参考にしてほしい。
株式会社 神清(かみせい) 【屋根板金工事の種類と値段を紹介!雨漏り防止に重要なこととは?】
雨仕舞(あまじまい)とは
雨仕舞(あまじまい)という言葉があるそうで、雨仕舞とは何なのか知っておくことで、「屋根修理」や「雨漏り修理」の時に役に立つようだ。
雨仕舞は、「雨水を適切に屋外へ受け流す」施工方法または造りの事で、効果としては、水が屋内に侵入することや、同じ場所に滞留することを防いでくれる。
雨仕舞が悪いと、そこから雨水が入ってしまい、雨漏りの原因となってしまうのだそう。
さらに、雨漏りを放置すると2次被害として「躯体(柱)の腐食」や「シロアリ被害」と、良くないとのこと。
雨仕舞をすることで、水を適切に外に流し出すことができるので、長時間水が同じ場所に滞留することを防ぐことができ、家を雨漏りや腐食から守ることができるのです。
雨仕舞は屋根だけに限らず、外壁や窓枠など、水が侵入する可能性があるとろこであれば、どこにでも行います。
雨仕舞がよく行われる部分は、例えば「ベランダの笠木部分や、天窓、最近流行りのドーマー、屋根棟部、サッシ枠と屋根と外壁の取合い部分」などです。
この部分に、きちんとした雨仕舞を行うことで、雨漏りを防ぐ家を作ることができます。
雨仕舞が悪くなる原因として挙げられるのが「施工不良」、「経年劣化」、「自然災害」がある。
万が一、雨漏りが発生した場合には、被害が大きくならないうちに早めの修理を行っていくことが大事。
板や天井にカビがはえたり、腐ってボロボロになってからでは、修理に余計な費用がかかってしまう。
屋根の塗り替え塗装
屋根の塗り替え塗装は、年数ではなく住居の周辺環境によって劣化の進行状況が変化するので、劣化状況で判断するのが確実とのこと。
吾輩の家は、冬は雪が積もる地域でもあり、屋根にとってはあまり良い環境ではない。
では、どのような点に着目して、劣化を確認すればよいのだろうか?
とは言っても、屋根は高い位置にあるので、素人が屋根に登って確認はできない。
そもそも、危険だし難しいので、専門の業者さんにお願いするのが良いと思うが、費用はどの位掛かるのだろうか?
気になるところだ。
調査費用
調査点検費用は、施工業者によって無料の場合と有料の場合がある。
目視だけなら、無料でしてくれるようだが、屋根の点検をしますと言って突然訪問してくる手口は、点検商法と呼ばれる悪徳商法かもしれないので注意が必要との事。
雨漏りの箇所を特定するなど本格的に調査する場合は、有料になる。
屋根の点検をするために必要な費用の相場については、下記を参考にしてほしい。
屋根の点検方法は以下の4つ。
・目視調査
・散水調査
・発光液による調査
・サーモグラフィー調査被害状況に合わせて調査方法は変わります。
それぞれの費用と調査内容を解説します。
塗り替え塗装は何時したら良いのか?
屋根材の種類によって塗装時期が変わる。
• スレート :8~15年
• セメント瓦 :10~20年
• ガルバリウム鋼板:10~25年
• 粘土瓦 :30年以上
塗り替え塗装をする時期の目安の劣化状況
前にも書いたが、屋根の劣化状況は、地上から遠目で見たり、施工業者に調査してもらったりするのが一般的だ。
我々が遠目から望遠鏡などで見たり、2階から1階部分を見たりすることは出来るが、どうしても、素人が屋根に登って点検するのは危険が伴う。
素人は屋根から転落する事故事例も多くあるので、専門的な技術がない人が屋根にのぼるのは危険。登らないのが鉄則だ。
屋根の塗装や補修を検討する劣化には、以下のような症状があるという。
• 色あせ
• コケ・カビ
• ひび割れ
• 塗膜の剥がれ
• 錆び
• 屋根材の破損
塗り替え塗装をする季節
屋根の塗り替え塗装を行う場合、気象条件が悪い状態(寒すぎる、暑すぎる)で塗装をすると、施工不良により剥がれやすくなる。
施工時期で耐久年数が決まることもあるので、時期を選ぶことも重要だ。
塗り替えに時期の選定条件は以下の通り。
ちなみに、塗料メーカーでは、塗装に適さない気候を公表しており、「気温5℃以下」「湿度85~90%以上」の場合は塗料が乾燥し難いので作業を行えないとしている。
また、現場の意見によると、夏場は「気温が40℃を超えてくると屋根の表面温度が高くなり、塗料が乾くのが速く上手く塗れない」などがあり、冬場は「朝方は結露しており、屋根が乾くまで塗れない」などがあるという。
梅雨や台風シーズンは避けたほうが良く、真夏の場合は、気温が35℃以上の日は避ける様にしたい。
そして、寒い地域は、春は気温が低すぎる傾向がり、夏のほうが良い場合もあるとの事。
これらを勘案すると「気温10~30℃、湿度75%以下」が塗装に適した気候で、地域によって変わるが、この条件に合致する「春」(4月、5月)や「秋」(10月、11月)は気候が比較的安定しているので良さそうだ。
地域によって若干異なるので、下記の資料を参考にしてほしい。
屋根塗装の費用を安くする方法
屋根や外壁の塗り替えなど、8~10年毎にメンテナンスを行わなければならないのは、戸建てを持つ家主にとっては大きな負担になる。
誰もがその費用を、少しでも軽減したいと思うのは当然であろう。
その方法をいくつか紹介したい。
1.相見積りの取得
2.施工は繁忙期を避ける
3.外壁の塗装も一緒に行う
4.自社施工の会社を選ぶ
5.助成金や補助金を活用する
相見積りの取得
• 価格が他の業者とかけ離れていないか
• サービス内容の比較
特に、極端に安すぎたり高すぎる業者は避ける。
見積りの中で「一式」という表記が多い業者は避ける。
不必要な費用も「一式」として計上されている可能性があり、見積りを依頼する際は詳細まで記載しているかをチェックする。
施工の繁忙期を避ける
屋根塗装の施工業者にも繁忙期がある。繁忙期は、施工業者の工事価格が高くなりやすく、価格を抑える場合は「繁忙期」を避ける事がポイント。
ちなみに、一般的に繁忙期は梅雨時期や台風シーズンは、屋根の修理が多くなるので、「夏〜秋」は避けた方が良いとの事。
このため、おすすめは気候が安定していている「春のシーズン」との事。
外壁と一緒に屋根の塗装する
屋根塗装をするためには、足場を組む必要がある。外壁塗装も検討している場合は、屋根と一緒に塗装することで足場や手間賃を節約できる。
費用を抑えるには、屋根と外壁は同時に工事すると良い。
自社施工の会社を選ぶ
自社施工業者を選ぶメリットは、仲介料などの費用を抑えることがでる事。そして、すべての作業を自社で行うので、柔軟に対応してもらえる事もあげられる。
助成金・補助金制度を利用する
屋根塗装には高額な費用を要するため、各自治体が実施している「助成金・補助金制度」を利用すれば、自己負担額を大きく抑えることが可能となる。
しかし、一部の自治体によっては、適用となる制度を設けているところがあるとの事。
2023年3月時点、国で設けられた制度においては、屋根の塗装が適用となる助成金や補助金はありません。
屋根塗装が対象となる助成金や補助金の内容や条件は自治体ごとに異なるため、お住まいの各自治体のホームページで確認しておきましょう。
お住まいの自治体のホームページや「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」などでご確認ください。
単純な屋根塗装に該当する補助制度は見当たらない場合がほとんどですので、制度の中身をしっかり確認して、可能性がありそうな制度があれば、自治体に確認しておきましょう。
助成金と補助金の違いとは?
「助成金」と「補助金」は国や自治体などの公的機関から支給されるが、受給するにはハードルの高さに若干の違いがある。
「助成金」とは
求められる要件を満たすことが出来れば、受給できる可能性が高いもの。
要件を満たなければ受給できない。
「補助金」とは
採択件数や金額があらかじめ決まっていて、申請しても必ず受給できる訳ではない。
受給できない場合がある。
「補助金」は税金が財源となるので、限りがある。
【参考】外壁塗装に必要な費用について
一般的な住宅で使うサイディング外壁の塗装費用については、下記を参考にしてほしい。
「サイディング塗装の費用は約80万円!工程別・塗料別の価格」でチェック。
塗料の種類による【耐久性・機能性・価格等の比較】
屋根塗装する際に使われる塗料には、以下の種類があり、それぞれに特徴があり機能や価格もそれぞれだ。
1.アクリル塗料
2.ウレタン塗料
3.シリコン塗料 ☞迷ったらこれ
4.フッ素系塗料
5.無機塗料
参考
1.断熱塗料
2.遮熱塗料
3.光触媒塗料
など、さまざまな種類があり、「耐久性」「機能性」「価格」などがそれぞれ異なるので、特徴を理解した上で慎重に選ぶのが重要である。
アクリル塗料
[耐久性]
・約5〜7年 耐久性はやや短い紫外線に弱く劣化が早いため、3年前後で徐々に塗装が剥がれ始めることもある。
[特徴・機能性]
・カラーバリエーションが豊富。メージ通りのデザインに仕上げやすい。
[価格]
・1㎡あたり1,500円前後 最も安価
[おすすめ対象]
・「短いスパンで塗装を変更したい」や「とにかく安く施工したい」という方。
ウレタン塗料
[耐久性]
・約8年 アクリル塗料よりもやや長め
[特徴・機能性]
・塗膜に光沢がありアクリル塗料よりも高級感のある仕上がりになる。
・柔らかく弾力のある質感が特徴で、モルタルなどのひび割れをしやすい建物と比較的相性が良い。
・紫外線に弱く、耐用年数はあまり長くない。
[価格]
・1㎡あたり1,500円~2,200円 アクリル塗料の次に価格が安い
[おすすめ対象]
・「DIYリフォームで高級感のある仕上がりにしたい」や「外壁のひび割れを抑えたい」という方。
シリコン塗料
[耐久性]
・約13年 最も人気が高い
・1液型と2液型があり、1液型は混ぜ合わせず単体で使用する。価格は2液型よりも1液型の方が安価だが、耐久性が劣る。2液型は、主液と硬化剤を混ぜ合わせて使用する。
[特徴・機能性]
・費用と耐久性のバランスがよく、コストパフォーマンスに優れている。
グレードには幅があり、機能性も異なるため注意が必要。
・耐水性や耐熱性の機能もあり、湿気や太陽の熱などですぐに塗装が剥がれることが無い。
・塗膜が固く、よく水を弾き湿気や雨水で屋根が劣化するのを防ぐ効果がある。
・水性、油性1液型、油性2液型かによって耐久性や費用、特徴などが異なる。
・油性のほうが塗料の塗膜として強く、汚れが付きにくい。ただし、油性の塗料を使う場合は希釈にシンナーを使用するため、独特の臭いが気になることもある。
・水性塗料は、塗膜という点では油性よりも強度は劣るが、希釈には水を使用するので安全面でも安心。
[価格]
・1㎡あたり2,000円~3,500円前後
[おすすめ対象]
・塗料で迷った時には、「シリコン塗料」一択で間違いない。しかし、シリコン塗料の中でもグレードには幅があり、機能性も異なるため注意を要する。
フッ素系塗料
[耐久性]
・約18年 メンテナンスサイクルが長い。耐候性が高く、近年採用されるようになってきた塗料の1つ。
[特徴・機能性]
・耐用年数の信頼値が高く、急な修理やリフォームが発生しにくい傾向がある。
・親水性があり、雨水と共に汚れやホコリなどを自然に落としてくれる効果もある。
[価格]
・1㎡あたり4,000円~5,000円 程度
[おすすめ対象]
・メンテナンスにかかる手間が少ないので、家を空けることが多い方やお手入れの時間が取れない方。
無機塗料
[耐久性]
・約20~25年 フッ素系塗料よりも優れた高い耐候性がある。
[特徴・機能性]
・従来の有機物に加え、無機物を配合させた塗料で、ガラス、石、鉱物などいわゆる自然界にあるものを含んでいる新しいタイプの塗料。
・経年劣化しにくく、コケやカビが生えにくい。
・有機物のみの塗料よりも、燃えにくい。
・防汚性にも優れ、表面に汚れがつきにくい。
・無機塗装の上から再塗装をしても、すぐに剥がれてしまうこともある。
・塗料の寿命が来た場合でも再塗装ができないことがある。
・無機塗料は扱いが難しく、職人の腕によって仕上がりが変わる可能性がある。
[価格]
・1㎡あたり4,500円~5,500円 程度 高額なものが多い
[おすすめ対象]
・塗り替えの頻度を低くしたい方や、機能性にこだわりたい方。
【参考】断熱塗料
『断熱』とは、熱が住宅の外に逃げないように保温することを指す。
断熱塗料で施工すると、熱や冷気の侵入を防ぎ、室内の温度を逃がしにくくする効果があると言われている。
【参考】遮熱塗料
『遮熱』とは、外部からの熱をさえぎって住宅内部の温度上昇を防ぐことを指す。
遮熱塗料は、太陽の光を反射する特殊な機能を持っており、屋根の表面温度を下げ、室内が暑くなりすぎないように調節する。
吾輩の家の屋根は、熱伝導率が高いトタン屋根なので、効果を感じやすいかも。
特に夏場は、太陽光による熱気が天井裏にこもるので、熱の発生源となる太陽光を吸収する遮熱塗料は、夏の暑さの軽減にピッタリかも。
しかし、遮熱効果が高すぎると、冬場には部屋が十分に温まらない場合があるようだが、吾輩の家の屋根には、ガラスウールの断熱材が入っているのでバッチリだ。
【参考】光触媒塗料
化学変化を起こす触媒を混ぜて、セルフクリーニング機能を搭載させた塗料のこと。
太陽の光が当たると自浄作用を発揮し、ほかの塗料に比べて壁面に汚れが付きにくい性質がある。
お手入れにかかる費用を大幅に削減した例もあり、長期的なコストカットをしたい人におすすめとの事。
耐用年数は15〜20年ほどで、高い耐久性があるが、メーカー基準より早く寿命を迎える場合もあり、早い段階でひび割れが目立つこともあるようだ。商品選びには注意が必要。
光触媒塗料には紫外線型と可視光型の2種類がある。
可視光型は、新しく改良されたもので、紫外線が当たらなくても防汚効果が期待でき、迷った時は、可視光型を選ぶと安心。
塗料の色よる違い
屋根の塗料は、外観の印象を決定づけるだけではなく、機能性も左右する。
現在人気の「ブラック系」「グレー系」「ブラウン系」「グリーン系」
汚れが目立ちにくく、外壁の色とマッチしやすい色が好まれる傾向がある。
屋根の塗料選びで迷った時には、外壁よりも濃い同系色を選ぶと統一感が生まれやすくなる。
ただし、黒系の塗料は熱を吸収しやすく、夏場は室温にも影響する。
「ホワイト系」
ホワイト系は、汚れが目立ちやすいというデメリットがある一方、遮熱効果が高いため、遮熱性を優先したい場合には使用するケースもある。
「レッド系」「ブルー系」
全体的に色あせしやすい傾向があり、こまめな塗り替えが必要になる場合もある。
「水性」と「油性」
樹脂は、「水性」と「油性」に分けられ、扱いやすさや特徴が異なる。
「水性」塗料
現在広く使われている塗料で、希釈に水を用いており安全性が高いことがポイント。
また、塗料の臭いも油性に比べると強くないため、施工範囲が広くても近所迷惑になることは少ない。
デメリットとしては、気温が低い時期は塗料が乾きにくく、施工時間が天候に左右されやすい。
「油性」塗料
希釈にシンナーを使用するので、施工中の臭いが気になることがある。
耐久性に優れているとされているが、現在は水性塗料の開発が進み耐久性に大きな差はないと言われている。
油性塗料は、あまり使用されなくなってきたが、気温に左右されず、素早く作業を行いたい場合には最適との事。
「艶あり」と「艶なし」
屋根の見た目にこだわりたい人は、艶の有無も重要な要素となる。
「艶あり」の塗料
高級感があり、新築のような印象になる。
艶調整塗料を使うことで、自分好みの艶を出すことが可能になり、いろいろなバリエーションが楽しめる。
艶の効果には、汚れがつきにくい利点があるものの、艶は2年前後で消える場合が多く、永久的なものでは無い事を知っておいてほしい。
「艶なし」の塗料
控えめで落ち着いた感じの住宅になるため、多少派手な色を使用したとしても、周囲からも比較的浮きにくくなる。
デメリットとしては、汚れがつきやすく、メンテナンスに手間がかかる。
まとめ
家というのは何かと手間がかかるもので、とりわけ屋根はメンテナンスが必要な個所の筆頭だろう。
今回は、2階の天井裏から雨漏りを見つけた事がきっかけとなったが、「屋根の塗り替え」について考える事ができたのでまとめてみよう。
1.雨漏りの原因の75%は「板金」の劣化である。
2.塗り替えの前には調査が必要(詳細な調査は有料)
3.屋根の材質によって時期が変わる。(我が家はトタンなので7~10年が目安)
4.塗り替えの季節は地域によっても異なる。(「春」4月、5月が最適)
5.費用を安くするための方法は、①相見積りの取得(3社程度)、②繁忙期(梅雨時期、台風シーズン夏から秋)を避ける、③外壁と一緒に塗装する、④自社施工の会社を選ぶ、⑤助成金・補助金制度を検討する、事が有効。
6.塗装の種類を選ぶなら、迷ったら「シリコン塗料」と言われるくらい人気が高く、費用と耐久性のバランスが良い。(費用:1㎡あたり2,000円~3,500円程度、耐久性:約13年)
7.色は人気の「グレー系」か「ブラウン系」を選択。
8.樹脂は「水性塗料」で「艶無し」を選択。
以上の事を勘案して屋根の塗り替えを進めていこうと思う。
参考になれば幸いです。