私たちは、生まれた瞬間から死ぬまで、誰かとコミュニケーションをとり、自分以外の人間と共に生きる事になります。それは、家庭であったり、学校であったり、会社であったり、所属するコミュニティは変わっても、自分以外の誰かと必ず関りを持ちます。
私たちは、言葉を使って思考し生きています。言葉が変わると考え方や受け取り方も変わってしまうものです。そしてそのコミュニティでは、自分と考え方が違う他人との関りによって、関係がうまくいかないという事が起きてしまいます。
そんな時、あなたはどの様な感情を抱き、どの様な言葉を発しているでしょうか?
自分も相手も、「明るくみんなと仲良く生きる事」が出来たらどんなに幸せでしょうか。
ここでは、その方法について考えていきたいと思います。
言葉と感情
私たちは、言葉を使って思考しているので、言葉が変わると考え方や受け取り方、感じ方全てが変わります。
ですから、その言葉を自分で「有意識」でコントロールする出来るようになると、結果的に人生をコントロール出来るといっても過言ではありません。
世の中の多くの偉大な業績を残した方や、中には偉大な業績を残してはいないが、大変幸せな人生を送った人はみな、自分のコントロールできるものをコントロールしています。
反対に、すごく悩んでいる人や苦しんでいる人は、とにかくコントロールできない事ばかりを考えているようです。吾輩もその一人でした。
言葉と感情の一致
言葉は、私たちにとって一番コミュニケーションするうえで、最も有効なツールと言っても良いでしょう。
私たちは、私たちが本当に求めていること「明るくみんなと仲良く生きる事」を手に入れるため、自分の「感情」を「言葉」にして相手に伝えています。
そして、普段の日常(家庭や職場など)で行っている事や、普段使っている言葉は、仕事に出ています。
皆さんの会社などでの言葉は、日常的に日ごろから使っている言葉と一致しているはずです。
一致しているからこそ、会社であれば部下や仲間、多くの人に響いたり、共感を得たり、ヨシやってみようと行動に移したり出来るのでしょう。
反対に、日常やっている行動と、全く違う言葉を使っていたらどうでしょうか?
伝わるでしょうか?恐らく伝わらないでしょう。
裏表がある人間だと思われてしまいます。
ですから、普段通りの日常であっても、特別な場面であっても、自分が求めているもの(明るくみんなと仲良く生きる事)と言葉が一致していなければなりません。
そして、大変幸せな人生を送った人達は、言葉と感情を一致させています。
これは、決して偶然ではありません。
それは意図的であり、意識しているからなのです。
もし意識していなかったら、自分の感情に従った言葉を発するのではないでしょうか。
言葉と感情の一致が 「マイナス」に働く時
自分の感情と言葉を一致させることは、聞いた感じとして、良さそうです。
自分の感情のまま言葉が一致していると聞くと、とても自分らしく自分軸で生きていて、とっても良さそうですね。
どうでしょうか?本当に、それでいいでしょうか?
例えば、旦那さんがリビングに靴下を脱ぎっぱなしにしていたらどうでしょう。腹が立ったり、怒りの感情が湧くと思います。
だったら、怒りの感情の言葉で良いですよね。
「何なのよぉ。あなたはぁ。ふざけないでよぉ。私がどんな気持ちでやってると思っているのよぉ。」と言えば良いですよね。
これもすごく一致していて、すごく自分軸がしっかりしていますよね。
はたして、これで良いでしょうか?
それで本当に求めているもの(明るくみんなと仲良く生きる事)が手に入ればですけれど。
でもどうやら手に入りにくい様です。皆さんも、今まで体験されていませんか?
言葉と感情の一致が 「プラス」に働く時
反対に、上手く行く時もあります。
例えば、海とかに一緒に出かけて気持ちがよくって、「あー気持ちいね~。今日一緒に来れてよかったね。」という感情のおもむくまま、その言葉を発すれば、仲良くなれますよね。
そういう時もあるんです。
どうやら多くの場合は、プラスの感情を言葉にした時には、プラスのイメージの求めているもの(明るくみんなと仲良く生きる事)が手に入りそうです。
でも、人間には「怒り」や「憤り」「寂しい」「悔しい」「悲しい」などのマイナスの感情もあるので、それをそのまま言葉にすると、マイナスな事が引き寄せられるようです。
言葉と感情は繋がっている
この様に言葉と感情は、ちゃんと繋がっています。
マイナスな言葉とマイナスな出来事や現象は、マイナスを引き寄せたければマイナスの言葉を使えば、いつでも引き寄せられます。
私たち人間の力って、すごいですよね。
だから、自分の使っている言葉のコントロールをすることが、起きる現実や人間関係の現象面を決めているという事ですね。
「マイナスの言葉」を使えば、マイナスの事が引き寄せられ、「プラスの言葉」を使えば、プラスの事が引き寄せられます。
注意点
ここで1つ注意点があります。
それは「感情」です。自分の「感情」のままに生きたいと思っている人は、問題はありません。
「人間関係」という言葉は、自分一人だけで生きている時や、自分の感情だけで生きている時には使わない言葉です。そうゆう時は、相手の事を考えてませんから。
多くの皆さんは、どうしたら良い「人間関係」を築けるかと、悩んでいるから使う言葉でもあります。
おそらく、気持ちや体調が一致していると、皆さんも嬉しいですよね。
そのようなプラスの感情だったら、そのまま表に出しても良いでしょう。
課題
私たちの課題は、マイナスの「感情」の時なのです。
皆さんも、マイナスの感情の時ってありますよね。
その時、どうするか?という事なのです。
「マイナスの感情になるな」という事ではないのです。そういうマイナスの感情になる事だってあります。感情のコントロールは出来ないと思います。吾輩は出来ません。
そうなった時に、どんな言葉を選びますか?という事なのです。これだけなのです。
その時どうするか。感情はマイナスのまま「ムカつきながら言葉を選ぶ」のです。
ところが人間は面白い生き物で、不思議なんですが、いまムカついていて、ムカついた時の言葉を発したいマイナスの感情なのですが、「ごめんね。直ぐ片づけるね」と言って、言ってしまったゆえに、靴下を洗濯籠に持って行き、戻ってきた頃には少し感情が変わっている、という事があったりします。
勿論、私たちは「感情」が先にあって、感情に合った「言葉」を発していますが、この様に「言葉」を先に発してしまえば、「言葉」が「感情」に影響を与え、気持ちを変えてしまう。という事が起こります。
もちろん100%ではありませんが・・・。
コントロール術は、「言葉」を自分で選ぶ事
皆さんも、相手に対して自分がムカついているのに、自分が素直な言葉を発することに対する、抵抗感を感じたことがありませんか?
それはなぜ起きるのかというと、相手に「負けた気がする」からです。
素直に謝ると、なんだか自分が悪くって、相手は悪くない。自分が損をした様な気になるからです。
反論して、相手を言い負かしたら、求めるもの「明るくみんなと仲良く生きる事」は手に入るのでしょうか?
手に入るのなら、それでも良いのでしょう。
勝ち負けの場合なら、それでも良いかもしれません。スポーツなどは勝ち負けを競うものですから。
夫婦関係は、勝負事でしょうか?
目的に合わせて、自分がどのような「感情」をどの様な「言葉」を使って、自分にリターンさせるかという事を考えられるようになれば、人間関係の悩みは「ゼロ」にはならないかもしれませんが、ほとんど無くなります。
そこで、「コントロール」と言う技術を使います。自分もメンタルは弱い方です。
メンタルの強い人には、この技術はいりません。
メンタルが強う人は、相手を叩きのめしても平気です。時には負けても平気です。
普通はそうはいかないのです。
だから、意図的に負けに行ったり、意図的に戦わないとかを「選ぶ」のです。
人は行動を「選ぶ」ことが出来ます。
戦う、逃げる(自分の部屋に籠ったり、外に出たりする)対処方法は沢山あります。
「言葉」を発するだけではなく、「言葉」を言わないで「逃げる」という選択肢もあります。
「戦う」という選択肢しかないと、これから生きていくのに、結構辛いと思います。
会社でも戦う。家庭でも戦う。戦う選択肢しかない人は、とても疲れていると思います。
時には、私が悪いという振り(ポーズ)、本当に悪いと思わなくてもいいんです。
自分が「逃げる」という選択肢を選んだ時、自分が悪いと思わなくて構いません。
ただ回避しているだけですから、極めて理性的な行為ですよね。
今日は相手が怒っているから、そこから一時的に逃げているだけであって、自分は負けてますか?
勝ってもいなければ、負けてもいないと思いませんか?
ただ、これで「負ける」と思ってしまうと、「逃げる」という選択肢は選べなくなります。
どうでしょうか?
逃げているだけで勝負していないので、勝ってもいない、負けてもいない。そう思いませんか?
特に夫婦関係の場合は、勝ちもしなければ負けもしないと思うのは、イケてると思いませんか?
勝った時も気持ちよくならないし、負けた時にも気持ちよくならない。
だから、勝ちもしない負もしないは最強です。そういう意味では「逃げる」という選択肢は最強です。
いつも「逃げる」という選択肢があると、自分で思う事です。
「逃げる」という選択肢があると、「受け取る」という事も出来ますし、「謝る」という事も選べます。
こんなふうに選択肢が沢山あると思えば、コントロールの利かない相手を変えようとしてイライラしなくても、自分が負けたような気持ちには、ならないと思います。
また、卑屈にもならずに、自分の「感情」と「言葉」を自分の思った通りに、少し変えられるのではないかと思います。
人間関係のコツは、コントロールするのは全部自分だけであり、自分の「感情」と「言葉」をコントロールすることだけです。
しかも、「感情」のコントロールをしようとはしません。怒りや憤りの感情があってもいいんです。
コントロールするのは、全部「言葉」の事なのです。
これは、100%という訳ではないですが、これだけでも人間関係の問題を、まあまあいい感じで、解決したと言えませんか?夫婦関係も会社も。
まとめ
人間関係の問題は、コミュニケーションの問題そのものです。
人はみな「明るくみんなと仲良く生きる事」を望んでいます。
ですから、その言葉を自分で「有意識」でコントロールする出来るようになると、結果的に人生をコントロール出来る様になるといっても良いでしょう。
人間関係のコツは、コントロールするのは全部自分だけであり、「言葉」をコントロールすることだけです。
「感情」のコントロールをしなくていいんです。怒りや憤りの感情があってもいいんです。
コントロールするのは、全部「言葉」の事なのです。
「言葉」が「感情」に影響を与え、気持ちを変えてくれます。
是非皆さんも、マイナスの感情に時にプラスの「言葉」を選んで、人間関係の悩みから解放されましょう!